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高スペック「Core i9-7900X(i7-7820X)」の性能を確認する

インテルは、4から10コア搭載のCPU、5モデルを発売した。前世代よりも大きく性能アップしているのが特徴で、価格の面では、AMDのRyzenシリーズを意識しているためか、低めに設定されている。PCをクリエイティブに利用する人、ゲームやVRを最速で味わいたい時、複数のグラフィックボードでプレイしたい時に、威力を発揮する、強力なCPU群である。

CPUラインナップとその違い

Skylake-XとKaby Lake-Xの2つのラインナップがあり、3種類+2種類で合計5種類のCPUが登場している。違いは、 Skylake-Xは「AVX-512」命令を実行できることと、4チャンネルでメモリアクセスできること。Optane メモリーは、すべてのモデルで対応している。また、Kaby Lakeではすでにアップグレードされていた、CPUとチップセットをつなぐバスは、DMI3.0になり、8GT/sの速度で転送できるようになった。ターボブースト2.0より、さらに上のクロックで動作するターボブースト3.0は上位2モデルが対応し、シングルコア性能が色あせて見えないような仕組みになっている。

CPU コア/
スレッド
ベース/TB2.0/
TB3.0
メモリ PCIe レーン数 内蔵GPU TDP プロセスルール 価格
Core i9-7900X 10/20 3.3/4.3/4.5GHz DDR4-2666×4 44 なし 140W Skylake-X
14nm+
$999
Core i7-7820X 8/16 3.6/4.3/4.5GHz DDR4-2666×4 28 なし 140W Skylake-X
14nm+
$599
Core i7-7800X 6/12 3.5/4.0GHz/- DDR4-2400×4 28 なし 140W Skylake-X
14nm+
$389
Core i7-7740X 4/8 4.3/4.5GHz/- DDR4-2666×2 16 なし 112W Kaby Lake-X
14nm+
$350
Core i5-7640X 4/4 4.0/4.2GHz/- DDR4-2666×2 16 なし 112W Kaby Lake-X
14nm+
$243

チップセットX299を使ったシステムの強化点

これらのCPUを使用できるのは、新しく発売されたX299チップセットを搭載したマザーボードで、「LGA 2066」という新しいソケットにCPUを装着して使用する。 また、対応メモリは、DDR4-2666に対応して、Kaby LakeのDDR4-2400よりも、高速なメモリが使えるようになっている。

Skylake-Xでは、CPUと直結するPCIeバスが28~44レーンと豊富にあるので、転送速度がボトルネックにならずに、2way、3Wayのグラフィックボード搭載のシステムを組むことができる。Z270やH270を使用したKaby Lakeベースのシステムは16レーンである。メモリは4チャンネルアクセスで、読み書きが速いのが特徴である。

「Core i7-7740X」「Core i5-7640X」は、Kaby Lake-Xと呼ばれ、現在のラインナップでは、あまり特徴がない印象である。Skylake-Xと違って、メモリはデュアルチャンネルアクセスで、DDR4は2666MHzに対応した。CPUに接続されているPCIeレーン数は16本とKaby Lakeと同じである。

CINEBENCH R15による性能評価

今までは、多コアCPUでのシングルコア性能というと、あまり高くなかったが、CINEBENCH R15をみると、i7-7700Kを超えるパワーを持っていることがわかる。通常アプリケーションも、高速動作可能に進歩した。 CINEBENCH R15 i9-7900X i7-7820X シングルコア

一方、マルチコア性能では、Skylake-Xは前世代Broadwell-Eよりも高性能化している。10コアCPU同士の比較では、i9-7900Xはi7-6950Xを約20%も性能が向上しているので、かなりの性能アップと言える。

CINEBENCH R15 i9-7900X i7-7820X マルチコア

動画編集のパワーを見る

1つ目のベンチマークは、4kのH264動画を、フルHDのH264に変換する速度を比較している。単位は秒で、グラフが短いほど成績が良い。この処理では、どのCPUでも大差がつくほどの違いはない結果となっている。Core i7-7700Kで1000秒のエンコード時間がかかるとき、他のCPUではどれくらいの時間で終了するか示している。ベンチマークは、実測値を元に、計算しなおしたものである。

Adobe Premiere Pro 2017 動画エンコード1 ベンチマーク

次は、4kのRED形式の動画を4kのH264に変換する処理速度を見ている。先の処理よりも負荷が大きいのが特徴である(1000秒基準に直す前の実測時間は、4k H.264よりも4k RED形式をエンコードする時間の方が長くかかる)。グラフより、Core i7-7900Xが最速で、Core i7-7700Kの半分以下の時間で処理を終え、強力なパワーを観ることが出来る。Core i7-7820XとRyzen 7 1800Xも、価格が安いわりに、かなり良い成績をおさめていて、コスパと性能を兼ね備えていると言える。

Adobe Premiere Pro 2017 動画エンコード2 ベンチマーク

Core i9-7900X などの価格

10コアのi9-7900Xと8コアのi7-7820Xの価格差は、コア数の差よりも大きいことがわかる。ただ、Ryzenの登場によって、インテル系の多コアCPUの価格は、より安くなった。(価格はツクモ、ドスパラ調べで、安いほうを表示しています。)


魅力的CPUはどれか?

さて、今回登場したCPUの中で、一番魅力的だと思った製品は、8コアCPUの「Core i7-7820X」でした。価格が安く、一つ上のCore i7-7900Xと比べてもコスパが格段に良いのである。マルチコア性能は10コアモデルより多少落ちるが、抜群の性能。それに、基本クロックが3.6GHzで、多コアでは比較的高めの設定で、CINEBENCH R15のシングルコア性能は197をマークする。そのため、通常用途にも力を発揮できるので、「Core i7-7820X」が良CPUだと思う。

大きく強化されたSkylake-X

Core i7-6900XなどのBroadwell-E世代よりも、大きな成長を遂げたSkylake-X。Ryzen 7の登場で、多コアシステムが安価に手に入るようになったが、今回のインテルのSkylake-Xは、これに強力なインパクトを与える存在である。とくに、シングルコアの大幅な強化と、マルチコア性能の向上により、どんな処理にも実力を見せるCPUに生まれ変わっている。Skylake-Xは、マイナーチェンジではなく、大きく進歩したCPUといえよう。

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