東芝製、UZ63/D(PUZ63DL-NNA)は、タッチパネルが付いた、13.3型のモバイルノートパソコンです。持ち運びに適した一台ですが、ここでは、実際に使用した感想を書きたいと思う。
UZ63/D(PUZ63DL-NNA)は、ワンランク上の持ち運び用ノートパソコンで、東芝ダイレクトでカスタマイズして購入できるタイプです。重さが1060グラムに、指紋認証機能が付いているのが魅力です。今回のレビューでは、i7 + SSD 512GB のモデルですが、カスタマイズパソコンならではの、タッチパネルの有無や、i5 + SSD 256GB といった、選択も可能です。
本体ボディは、安いノートパソコンのようなプラスチックの弱さなどはなく、しっかりした作りになっています。ダークなオニキスブルーのカラーリングと、金属のアクセントで、高級感が出ています。
重さが1060グラムほどありますが、持って歩いたり、膝の上にのせて使用してみても、楽に作業することができました。
厚みは、一目見た瞬間から「薄いな」と思いました。カタログに15.9mmとあり、やはりスリム感の高いノートPCに仕上がっています。
キーボード右上の電源ボタンをオンで、ウィンドウズ10のデスクトップが表示されるまで10.4秒ほど。SSDという高速ドライブのおかげで、ハードディスクとは比べ物にならないほど起動が速いのです。
ディスプレイはフルHDの解像度で表示できるパネルで、映像は綺麗で、視野角も広く良好です。ディスプレイパネル部がかなり薄く、厚みは中心部で、僅か4.3mmと、薄くできています。
画面はノングレアなので、反射が抑えられています。ノングレアが良く効いて見やすいディスプレイです。
キーボードには、特徴的な部分がありました。キーとキーの間隔はデスクトップに近いのですが、リターンキーの近くの2列は、キーの幅自体が狭くなっています。カッコを打つ時に使うキーがあり、慣れるまで、タイプミスしやすくなるかもしれません。
しかし、この幅の狭いキーがあるおかげで、ホームポジションからリターンキーまでの距離が短くなり、頻繁に使うリターンキーが打ちやすかったです。移動距離の短いキーボード、筆者が好きなキーボードなのです。
タイピング感は、押下幅(キーストローク)があるので、モバイルノートでは押しやすいと思います。
また、タイプ時に本体底面がしなるようなことはなく、タイプ音は小さいので安心して使えました。
タッチパッドの方は、広めの 10cm × 5.7cm で、クリックボタン一体型です。やはりクリック音は静かです。
タッチパネルが便利なのは、ファイルの移動、ウィンドウズの設定変更などの簡単作業で、タッチパッドでカーソルを動かすよりも便利なシーンが多いと思います。このパソコンは、タブレットに変形できる2in1ではなく、ノートPCの形態のまま操作するので、タッチ操作が長くなると腕が疲れてきます。
タッチパネルを押したときに、パソコン本体ごと後ろに倒れるようなことはなく、重心が安定していました。後ろに簡単に倒れるようなパソコンが多々ありますが、この東芝製のノートPCはとても安定していると思います。
さて、静かな場所でも使えるのか、ファンの音の大きさを検証してみました。室温25度、パソコン起動数分後、ブラウザでネット閲覧するとき、無音~少しの音(回転小)になります。この時は、+0.8dB程度で、静かな場所で使用するには問題ないでしょう。
ネットでYouTubeの動画を見る場合はもう少し回転音が大きくなります。
動画編集のエンコード時やベンチマークをするときには、+5.2~+6.5dBの大きな音になりました。処理が重いとき、FANの音が大きいのは冷却のためで、これは一般的に思います。
また、負荷がかかった時など、ファンの音以外に、「ヒュルヒュル」という高い音がかすかに鳴ります。何の音かはわかりませんでした。
動画の再生で、バッテリーの持ちをチェックしてみると、残量15%になるまで、6時間40分かかりました。(動画は1920×1080、XAVC S形式をフル画面で、連続再生してチェック。ウィンドウズ付属の「映像&テレビ」で再生、輝度最大。)
長時間使っているとノートパソコンには熱がこもってきます。このノートは、キーボードの中央後ろ「7」キーのあたりを中心に熱を持ちます。でも、パームレストは至ってクールで快適でした。負荷が重いときでも、パームレストはあまり熱を持たないのが好印象です。
USB端子は、USB3.0が1つ、USB Type-Cが2つ搭載で、スマホの充電もできるのが便利です。USB Type-Cは、表裏なく差し込める便利なコネクタで、対応する機器が増加中です。
気になったことは、microSDカードスロット搭載で、通常のSDカードが使えないということ。カメラをWi-Fiで繋ぎ、データ転送することが多いものの、通常のSDカードを差し込む人は、注意しましょう。
尚、USB Type-C コネクタは、ACアダプタを差し込んで、ノートPCを充電するのにも使います。
また、ACアダプタを差して充電すると、本体外側の充電ランプが光るのだが、小さなランプが側面についているので、確認しづらいのが少し気になります。
本体色のオニキスブルーは、ブラックに近い色ながら、青が入っています。明るい光の下ではブルー感が出てきます。シックな感じのするカラーリングでした。
このパソコンには、指紋認証機能が付いているので、ウィンドウズのサインイン、ロック画面からの復帰は、センサーに指をタッチするだけで可能です。 指紋認証機能の設定は簡単で、指紋の登録から利用可能になるまで難くしありませんでした。何度もスリープと復帰をする筆者にとって、指紋認証機能はとてもありがたいものでした。
高級感のあるノートパソコン、東芝「UZ63/D(PUZ63DL-NNA)」は、Core i7とSSDを搭載して、自宅でも外出先でも、頼りになる1台です。「ネットとビジネスアプリしか使わないよ」という人は、i5とSSDのカスタマイズでも良いと思います。
13.3インチパソコンの中、指紋センサー付きの利点が大きく、本体の作りはしっかりして、持ち運び用に、確かに設計されたノートパソコンでした。
CineBench R15 | CPU種: Core i7-7500U シングルコア: 147 マルチコア: 351 |
FireStrike | 総合: 761 |
Sky Diver | 総合: 3629 |
Cloud Gate | 総合: 5741 |
Crystal Disk Mark | 553.7/530.5 (シーケンシャルリード/ライト Q32T1) 309.9/296.4 (4kランダムリード/ライト Q32T1) 503.1/475.2 (シーケンシャルリード/ライト) 34.84/96.14 (4kランダムリード/ライト) (単位はMB/s) |
PassMark | PassMark Rating:2791 (CPU:5492 3DGr:915 DiskMark:5119 2DGr:624 Memory:2042) |
起動・終了時間 | 起動時間: 約10.4秒 終了時間: 約6.4秒 |
動画エンコード | 1Pass:8分58秒 ※1 2Pass:15分09秒 ※1 |
SSD | SAMSUNG MZNLN512HMJP-00000 (512GB SATA) (同じモデルでも、SSDのメーカーが同じとは限りません) |
備考 | ※1 TMPGEnc Video Mastering Works 6 を画質「標準」でエンコード。 AVCHD M2TS形式(H.264 AVC),フルHD,30fps,22Mbps,5分の動画 → MP4(H.264 AVC),1280×720,30fps へ変換 (サンプル動画A使用) |