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10分ほどでわかるノートパソコンの選び方(基本編)

どんなノートPCを選びますか?

◇「持ち運ぶ」かどうかで、ディスプレイサイズが決まる

一口にノートパソコンと言っても、ディスプレイサイズはさまざまで、現在、10.1インチから15.6インチのものがあります。中には17インチサイズもあります。でも、選び方は至って簡単で、外出するとき、持ち運ぶかどうかによって、自分に適したサイズと重さのノートパソコンが見えてきます。

現在の軽量化技術では、13.3インチ以下のパソコンが、1kgを切るボーダーラインなので、持ち運びに最適なのは、13.3インチ以下となります。

15.6インチのノートパソコンは、広くて見やすいディスプレイと、キーボードの打ちやすさが売りですが、机のスペースをより必要とします。38センチほどの横幅があり、意外と大きい作りです。重さは2.4kg前後で、持ち運びには適していません。

13.3インチのノートパソコンは、横幅が30.5センチ前後で、画面の広さもある程度あります。コンパクトなので机の上に置きやすく、1kg前後の重さに抑えて、持ち運びができるように作られています。自宅と出先で使える、ほど良い大きさなのが13.3インチパソコンの特徴です。

ディスプレイサイズ 選び方 ノートパソコン

10.1インチから12.5インチのノートパソコンの場合は、モバイルに特化したパソコンで、25センチから27センチほどの幅と、余裕で1kgを切る軽さで、持ち運びしやすく作られています。画面の狭さ、キーの間隔の狭さがあって、作業性、操作性は劣るものの、持ち運ぶ人には、とても便利なサイズです。

◇持ち運ぶのなら1キロ未満がベスト

カバンにノートパソコンを入れて外出するときは、軽く済ませたいものです。今どきのモバイルノートパソコンは、1kg未満のものがたくさん登場して、持ち運びがラクになる重さになっています。しかし、1.3~1.5kgのノートPCも、たくさん存在しています。なるべくなら、軽いノートパソコンを選びたいものです。

◇2in1ノートパソコンは必要ですか?

さて、今では、2in1パソコンなるものが流行っています。ノートパソコンの中でもタブレットパソコンとしても使えるもので、キーボードを外したり、回転させたりすることで、タブレットにすることができる機種のことを言います。

分離型の2in1は、キーボードを外せるので、タブレットとしての重量が軽いのが特徴ですが、ノートパソコンとしての総重量は多少重くなる傾向にあります。

2in1 ASUS TransBook
分離型の2in1は、キーボードを外せるので、軽くなる
(ASUS TransBook T100HA)

コンバーチブル型の2in1は、キーボードを360度回転させてタブレット型にします。ノートパソコンそのものの重さがタブレットの重さとなり、ずっしりと重たいタブレットになります。

2in1 ASUS TransBook 2in1 ASUS TransBook
コンバーチブル型の2in1。タブレットにするには、
キーボードを回転させて変形する。(ASUS TP300LA)

自分に必要なノートパソコンのスペックについて

◇CPU~パソコンの頭脳

CPUは、パソコンが速いか遅いかを決める部品で、このグレードによって、使い勝手に大きく影響します。以下の 表のようにCPUによって、性能がすみわけされています。

ノートパソコンのCPUの選び方

実際にどれくらいの性能差があるのか、CINEBENCH というベンチマークテストの結果を使って、数値化して比較するとわかりやすいです。シングルコアのグラフは、ウィンドウズやアプリの動作速度の、目安となる数値。この値が小さいと、パソコンの動きがノロノロした感じになります。マルチコアは、写真のフィルタ処理やRAW現像、動画エンコードの処理速度に、参考となる数値です。この2つの数値を参考にした「選び方」を身につけることで、「処理速度が遅くて、使い物にならなかった」といったことを防ぐことができ、是非とも参考にしてほしいと思います。

ノートパソコンのCPUの選び方 Cinebench R15 ベンチマーク

◇ストレージ~ハードディスクより、SSDがおすすめ

ハードディスクやSSDなどのストレージは、Windows本体のプログラムや、アプリ、文書、写真などを、保管している装置です。とくにSSDは、Windowsの起動、スリープ、シャットダウン、データのコピー速度が、ハードディスクと比べ物にならないほど快適になります。SSDは、書き込み回数の寿命がある装置ですが、技術の進歩で寿命が延びて、安心して使える装置になっています。SSDは、すべての面でハードディスクを凌駕する性能を備えていますが、容量が少ないことと、値段が少々高めなのが、ハードディスクと違うところです。ウィンドウズ10はストレージへのアクセスが多く、動作が遅くなりがちなので、SSD搭載がおすすめです。

ノートパソコンのストレージの選び方、SSDとHDDの容量

ノートパソコンのストレージの選び方、SSDとHDDの速度

最近のノートパソコンでは、WindowsをインストールしたSSDと、データ保存のためのハードディスクを搭載した、デュアルドライブのモデルもあるので、より導入しやすくなっています。

◇メモリの容量はどれくらい必要?

オフィス系のアプリや、ネットなどの普通の使い方なら、4GBでも問題ありませんが、写真が趣味で、何枚も開いて編集したり、動画を編集してユーチューブにアップする人は、8GBを目安にしましょう。

◇画面の映り込みと見やすさについて

液晶画面の表面はよく見ると、部屋や蛍光灯など、周りのものをよく反射するものと、そうでないものがあります。表面の反射が大きいものは「グレア」タイプ、反射を抑えたものは「ノングレア」タイプと呼ばれています。グレアタイプは、液晶からの光の透過率が高く、きれいな映像を味わうことができるのが良いところで、ノングレアタイプは、反射が少ない分、映像は見やすいものの、綺麗さでは劣ります。グレアタイプの液晶は長時間使うと、目が疲れるので、どちらを選ぶかはショップで確認するようにしましょう。

◇キーボードの使いやすさについて

キーボードの打ちやすさ、。キーとキーの距離は、15.6インチのノートPCで19mm位、11.6インチなど小さなノートPCだと17.5mmと小さくなります。指と指をくっつけてキーを打つような感じになります。

キーストロークは、キーを打った時どれくらい押し下げられるかを示すもので、1.2mm~2.0mmと、打鍵感が違ってきます。

キーボードの配列ですが、外国製のノートPCにはEnterキーの右横にPage Upなどのキーが並ぶものがあります。慣れてしまえばそれほどではないものの、使い勝手に影響するので要チェックです。

こんな機能が付いているとノートパソコンはもっと便利

◇指紋認証機能で、ログインがすばやくできる

ウィンドウズの起動時や、パソコンのスリープ後の復帰には、パスワードをキーボードから入力する必要があります。仕事では、ロック画面を表示してから離席する方も多いと思います。これらを頻繁に行う人は、毎回パスワードを入力するので、ログインが煩わしくなります。そこで、指紋認証や顔認証機能があると、パスワードを入力する手間が省けて、ログインがとてもスムーズになります。現在では、指紋認証機能が付いているノートパソコンがだんだんと増えています。

◇専用ペンで手書きデータが残せるノートPC

ペン付きノートパソコンでは、手書きができるので、便利なこともあります。 図や走り書きなどの、アイデアを残しておくことができたり、PDF文書に書き込みしたりと、パソコンの使い道がアップ。紙とペンを使った書き込みは、手軽に素早く残しておけるものの、整理がしづらく、紙ばかりたまって邪魔になるのが欠点でした。一方、デジタルでの書き込みは、カラフルに色付けしたり、消したり書いたり、繰り返しでき、アイデアが練りやすくなったり、以前に書いた手書きメモが探しやすい、といった効果があります。

ノートパソコン手書き機能 ASUS TransBook ASUS TransBook T304UA

◇外出先でネットが便利「SIMフリー対応」

モバイルノートの中には、SIMフリー対応タイプが有り、格安SIMなどと契約して、外でもネット接続ができるようになっているモデルです。さまざまな通信会社のSIMカードを使えるようになっています。「LTE対応」と言われる場合もあります。ノートパソコンがLTE対応ではないモデルの場合、外でネットするには、スマホのデザリング機能を使ったり、Wi-Fiスポットを探してネット接続をします。外出先で、ネットを頻繁にする人は、「SIMフリー」タイプのスロット搭載が、大きなポイントになります。

ノートパソコンを買うときは、ココに注意

ノートパソコンの音にも注意

ノートパソコンから出る音には、2種類あり。キーボードを打つ音は、静かな図書館では気になるもの。もう一つは、本体内部にあるファンの音。排熱のために回っていて、熱くなると早く回転して音が大きくなります。ノートパソコンのレビューなどをチェックして、この2つの音を事前に調べておきましょう。

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