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見られたくないSSDやHDDのデータを暗号化する

暗号化が必要になるとき

パソコンのドライブには、個人データが大量に保存されています。住所、メールアドレス、電話番号、画像といった個人情報が満載です。しかし、パソコンの内蔵ドライブ、外付けドライブは、他人が別のパソコンに接続してデータを見ることができます。自宅に保管中のドライブは家族に見られてしまうかもしれません。そこで登場するのがドライブの暗号化です。パソコンのデータを誰にも知られたくないときに使用する機能です。

暗号化機能は、ファイルを暗号化してドライブに保存できる機能です。ハードディスク、USBメモリ、SSDなどのさまざまな記録メディアで利用できます。暗号化ソフトは、有料、無料ソフトがいくつもあり、有料では「ウィンドウズ10プロ」、フリーソフトでは「VeraCrypt」などが有名です。

ドライブ全体の暗号化と部分的な暗号化

暗号化ソフトの機能には、ドライブ全体を暗号化するものと、ドライブ領域の一部を暗号化するものがあります。VeraCryptでは、物理ドライブに暗号化領域を複数作成できます。暗号化された領域以外は、通常の物理ドライブとして使用できます。

システムドライブとデータドライブの暗号化

暗号化は、ウィンドウズがインストールされているシステムドライブにも行えますが、暗号化処理が加わるために動作速度が低下します。パソコンの性能いかんで暗号化するか決めることになります。また、システムドライブ以外の内蔵ドライブ、外付けハードディスク、USBメモリなどのデータ用のドライブも暗号化できます。パソコンで使うドライブをすべて暗号化しないで、見られたくないデータドライブだけは暗号化するといった使い方が可能です。

Windows 10 Pro BitLocker

BitLockerは、Windows 10 Proで利用できる暗号化の機能です。マイクロソフトストアでWindows 10 Home からProにアップグレードすると、約13000円と高価で、暗号化のためにアップグレードするには割高感があります。暗号化のセキュリティを向上させるため、TPMを搭載するパソコンが標準になっており、BitLockerはこのTPMに対応しています。近年発売されたSSDにはハードウェア暗号化機能が搭載されており、BitLockerがあれば利用することができます。

VeraCrypt

ドライブ全体の暗号化とドライブの一部領域の暗号化に対応したフリーソフト。TrueCryptをベースに作られました。複数の暗号化領域を物理ドライブ上に作成可能で、この領域はエクスプローラ上ではファイルとして見えるので、コピー、バックアップが容易にできます。

 

7-Zip

日常的に使用するファイルの解凍、圧縮ソフトの7-Zipには、ファイルを暗号化する機能も付属します。暗号化時にはパスワードを設定し、解凍時にはパスワードの入力してファイルの暗号化を解除します。毎日使用するワードのファイルなどの更新頻度の多いファイルには向いていないので、長期保存する複数のファイルをまとめて、暗号化するのに使用します。AES256ビットに対応。

 

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