ウィンドウズ10を高速化する方法を、使えるものだけを紹介します。ウィンドウズ10を快適に使用するには設定だけでなく、それなりのハードが必要になります。ここでは、ハードとウィンドウズ10の設定の両面から説明していきます。
1分くらいかかるパソコンの起動。ウィンドウズの動作が遅くてストレスになる。もし、使っているパソコンのシステムドライブがハードディスクなら、SSDに交換すると改善できるかもしれません。遅いウィンドウズ10にはこれが一番効きます。
SSDはハードディスクのような機械的な動作がなく、フラッシュメモリに電子的に読み書きするので、SSD化すると体感速度が大きく変わります。また、嫌なガリガリ音もなくなります。
OSがインストールされているドライブをシステムドライブと呼びます。このシステムドライブのデータ使用量よりも容量の大きなSSDを用意します。お使いのパソコンがかなり古い場合はCPUの性能が低いため、パソコンの買い替えをお勧めします。
SSDはPCパーツショップやアマゾン等で購入できる
操作のおおまかな手順のみ示します。SSD化をしたいパソコンにUSB(内蔵SATAでも可)でSSDを接続します。次に、システムドライブ内のデータを、SSDにコピーします。使用するのはデータ移行ソフトで、フリーソフトも利用可能です。データのコピーが終わったら、パソコンの電源を切り、パソコン内のハードディスクをSSDに交換します。電源を入れてUEFIを起動、SSDの起動順序を上位にします。
移行前に考えておくのは、SSDの容量は少ないため、容量不足の解消にデータの保存用のハードディスクを用意し、内蔵や外付けにして使うことです。そうなると、SSDにはOSをクリーンインストールしアプリを再インストール、データ用のハードディスクには旧ドライブらのデータのみのコピーという移行方法が使えます。
ただし、メーカー製のパソコンは、内部を開けてSSDと交換すると、パソコンがメーカーの保証外になることもあります。
SSDやHDDで、数GBのファイルをコピーしているときに、書き込み速度が非常に遅いことがあります。遅い原因として、書き込みキャッシュメモリを利用していないことが考えられます。データを書き込むドライブに、書き込みキャッシュを設定することで、ファイルの書き込み速度を向上させます。特にサイズの大きなファイルを書き込むときに効果があります。
キャッシュメモリを設定するには、スタートボタンからデバイスマネージャーを開きます。
ディスクドライブ一覧を表示し、書き込みキャッシュを設定するドライブを選択、プロパティを開きます。
下図の手順を行い、書き込みキャッシュを有効にします。システムが自動的にキャッシュメモリを設定しているドライブもあります。
パソコンで3Dゲームと言えば、数万円はするグラボを買ってプレイするのが当たり前でした。しかし、性能の良いグラボは高く、数年で買い替えが必要になるなど、コストパフォーマンスは悪いものでした。
今、クラウドゲーミングと呼ばれるサービスが熱く注目を集めています。内蔵GPUしか搭載していないマシンでも、サーバー側の高性能グラフィックボードで3D映像をレンダリングすることで、3Dゲームが楽しめるサービスです。日本ではGPUメーカーのNVIDIAと提携したソフトバンクがGeForce NOWを提供します。2020年の6月から正式サービスを開始しています。
NVIDIAのHPより
ユーザー側は、サーバーから次々と送られてくる3Dの映像を受信します。3Dの処理はサーバー側のハードで行われ、3D処理能力の低いノートパソコン、スマホ、タブレットといったデバイスで、重い3Dゲームのプレイが可能になります。ただし、映像のカクつきを発生させないためには、コマ飛びしない程度のフレームを受信できなければなりません。そのため、光回線、5Gといった高速なネット接続環境が要求されます。
自宅のゲームマシンや据え置きのゲーム機でしかプレイできなかったゲームタイトル。それが「GeForce NOW」によって、マシンや場所を選ばずに遊べる時代になります。
ウィンドウズ10のサインイン時には、パスワードの入力の前にロックスクリーンが表示されます。これをスワイプやスペースキーで解除してから、パスワードを入力するようになっています。この操作は面倒なので、直接、パスワードの入力画面に移るように設定します。
紹介する方法は「ウィンドウズ10 Home」での方法です。まず、レジストリエディタを起動するため、キーボードでWin+Rを押します。下図のように、regeditと入力してリターンキーを押します。
レジストリエディタを閉じます。設定は再起動しなくても有効になります。
HDDにアクセスしたとき、データの読み込みまでに長いレスポンスがあることがあります。HDDにアクセスが集中していないにもかかわらず、普段とは違う遅さがあるときは、ファイルシステムのエラーや、故障している可能性があります。エラーの原因は、物理的な故障や、シャットダウンを経ずに電源が落ちて正しく書き込まれなかったことが考えられます。
チェック中にエラーが発見された場合は、ポップアップ画面に従いエラーを修復します。
エラーのあったファイルはウィンドウズが自動的にロールバックしたり、エクスプローラでファイルとして操作ができなくなったりします。ドライブの状態のチェックには、フリーソフト「CrystalDiskInfo」も役に立ちます。「代替処理済みのセクタ数」「代替処理保留中のセクタ数」「回復不可能なセクタ数」の値が1以上になると故障率が上昇し、交換を含めた検討をします。
これらのチェックでもエラーが見つからない場合、HDDのコントローラやマザーボードに何らかの故障が起きている可能性があります。ドライブにアクセスがまだ可能なら、データの退避を早急に行います。
ここで紹介した方法は、対処法としては一般的です。しかし、専門知識が無いと自己判断の操作で致命的になってしまうことがあり、最悪の場合、データが復旧不可能になるかもしれません。大切なデータで絶対に失いたくないときは、自分でHDDへのアプローチは行わず、専門業者に修理やデータの復旧の依頼を考えましょう。