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パソコンの電源つけっぱなしと寿命の話

パソコンと寿命の関係性

パソコンの電源は頻繁に切っていますか?仕事のパソコンは毎日10時間くらいは入れている一方で、自宅のPCでは、目的の作業が終わるとこまめに電源を切ったり、安心感なのかなんとなく電源を入れっぱなしにしたりと、人や気分が違えば電源のオンオフのタイミングは違います。

パソコンは高価な代物です。3年、5年は絶対に使いたいと考えている人も多いのではないでしょうか。もしもノートパソコンが故障すると、修理費用が数万円にかさむことも珍しくありません。そこで、パソコンを長持ちさせる方法として、電源のつけっぱなしと寿命の関係を探っていこうと思います。

マザーボード

パソコン内には多くの電子部品が載ったマザーボードと呼ばれる基盤があります。コンピュータの制御に欠かせない、チップセット、CPUへの電源供給部品、USB、SATAのコントローラー、音源など、多岐にわたる部品が搭載されています。


デスクトップ用のマザー。ノートパソコンにも小型化された基盤がある

マザーボードは精密で、部品の点数が多いことから、しばしば故障が発生します。経験上、長期間の使用で、有線LANポート、シリアルATAなどの一部が使えなくなったり、パソコンの電源を入れても何も表示されないといった故障を引き起こします。使用時間との関連性は別としても、パソコンを使用しないなら、電源をオフにしておくほうが無難です。

マザーボード上の部品にはコンデンサと呼ばれる部品が載っています。この部品は寿命が有限で、電源を入れっぱなしにすると寿命は減っていきます。さらに、コンデンサは高い温度で使用するほど寿命が短くなります。3Dゲームやエンコードなどの重い処理で内部が熱くなるパソコンは、特にコンデンサの劣化も早く進みます。

ファン

パソコン内にある冷却ファンは、CPUを冷やしたり、熱をパソコンの外に排気する役割を担っています。パソコンの電源がオンの時は、このファンが常に回り続けます。


ファンは、使い続けると軸部の劣化やホコリで異音がしたり、回転しなくなったりします。ファンの異音は意外に頻度が高いです。様々なファンの寿命をメーカーの製品仕様で確認してみると、120mmで40000時間(40℃)、80mmで50000時間(25℃)、120mmで120000時間(25℃) 等の製品がありました。使用部品や回転数の違いなどで異なっているのでしょう。

実際はファンが動かなくなる前に、異音が聞こえ始めたら交換のサインなので、ライフスパンは商品仕様よりもずっと短くなります。やはり、電源のつけっぱなしを避けると、ファンを長持ちさせることが可能です。

CPU

故障の頻度はそれほど高くありません。使用時間というより、壊れるときには壊れてしまうパーツ。デスクトップパソコンでOCをしている場合は故障頻度も上がります。

メモリ

デスクトップ用のメモリは、永久保証を謳う製品が多くなり、メモリの故障は前より少なくなりました。ただし、突然壊れてしまうことがあります。使用時間との関連性は不明です。


SSD

SSDは使用時間ではなく、データの総書き込み容量で寿命が決まっています。例えば、500GBのSSDで、総書き込み容量が150TBなら、データの消去書き込みを150TBまで可能ということです。

OSがインストールされているドライブは、パソコンをつけっぱなしにしているだけで、OS自身のプログラム、バックグラウンドアプリなどの作業用のデータがSSDに書き込まれています。筆者のパソコンでは8~10時間の使用で、7~20GBのデータが書き込まれていました。この程度ではSSDの寿命まで数十年の計算になりますが、電源のつけっぱなしはSSDの寿命を確実に縮めていきます。

HDD

使うほどに故障するのがHDD。モーターを使った機械的な動作と、プラッタとヘッドの超精密な間隙からのデータの読み書き。そのためか故障の頻度が高いパーツ。筆者の20年以上のPC歴の中で、二桁に達するほどのHDDが故障しました。最近の故障は、2年半で約8000時間の使用後に、「代替処理済みセクタ数」が増えてきたので、まだ使用はできても交換というものがありました。


価格は高くても信頼性の高いHDDも選べる

これらの経験から「パソコンの電源はHDDのために切る」と言っても過言ではなく、電源はこまめに切ることをお勧めします。外付けUSBなら、使用していない時はドライブの電源を切ったり、外しておくなどの対策を取ります。内蔵ドライブの場合は、パソコン本体の電源を切ると、HDDの電源を落とすことができます。

結論

パソコンは突発的に壊れることはありますが、電源のつけっぱなしは、パソコンの寿命を確実に短くします。特に、HDD、ファンは摩耗などの機械的な故障、マザーボード、電源ユニットではコンデンサの劣化などに表れます。

そのため、ノートPC、デスクトップPCの区別なく、「使わないときには電源を切る」という至極当然のことが、パソコンを長持ちさせる秘訣なのです。

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