2020年から始まった楽天アンリミットは、料金をおさえつつ無制限にネットが使えるプランとして登場した。次の年の春は、大手キャリア3社の料金プランが大幅に改定されて安くなり、ユーザーは今までより安い月料金でスマホが使えるようになった。
さて、各社のスマホの月料金の変化の中、楽天アンリミットの立ち位置と、優れた点についていくつか書こうと思う。
楽天アンリミットの魅力その1は、3大キャリアより料金が安いこと。3大キャリアの新プラン(20GB)と楽天の20GBを比較すると、楽天アンリミットが最も安い。
楽天アンリミットでは、下の表のように、使用データ量により段階的に料金が変化する料金プランになっていて、データ使用量が20GBを超えると使い放題に変わり料金固定で使用できる。高かったイメージのあるデータ無制限は月額3278円で使用できるようになっている。さらに、1回線目の契約に限っては、データを1GBまでしか使用しない月は0円で利用でき、全体的に見ても低めの料金になっている。
楽天モバイルの料金プラン。1GBまで0円は1回線目のみ
魅力その2は電話がかけ放題なこと。プランにかけ放題が込みなので追加料金は必要なく話し放題なのだ。楽天アンリミットでかけ放題を使うには、アプリ「Rakuten Link」を使って通話をする。5分を気にして一度切ってはかけ直す、あの「5分しばり」から解放され、長電話も時間を気にすることなく話し続けられるだろう。
一方で、ahamo、povo、LINEMOといった3キャリアの新料金プランのかけ放題は、有料でかけ放題を追加する形で、基本料金と合わせると月料金は4000円ほどになる。楽天アンリミットは0円~3278円なので、非常に安価な料金でかけ放題を利用できる。
魅力その3はタダでスマホが使えること。月にデータ通信を1GBまでしか使わないのなら月料金は0円でタダなのである。スマホの購入費を考えなければ、月料金はタダなので、スマホを超低料金で持ち続けたい人にも向いている。
このタダで電話がかけ放題で、インターネットも1GBまで使えることは、何気なく思うかもしれないが、過去からの業界の料金プランのなかで、ユーザーに大きなメリットをもたらす突出した特徴に思えるのは筆者だけだろうか。
アプリ「my 楽天モバイル」でデータの使用量が一目瞭然
楽天回線エリアかパートナー回線エリアかどうかの確認もできる
スマホのデータの利用は月に20GB以内に収まる人が多いが、動画の視聴をしたり、自宅で光回線を引かずにスマホのみで通信する人は20GBを超えてくる。このような場合は無制限プランが適しており、楽天アンリミットは無制限で月3278円とリーズナブルな料金に設定されている。
動画と一括りに言っても様々なコンテンツがあり、You Tubeで投稿動画を楽しんだり、TVerやABEMAなどのテレビの見逃し放送や、ツイキャスやインスタライブなど異なるメディアがある。動画とは少し異なるが、会議や授業で使用するZoomも映像と音声で通信を行うので通信量がアップするものの一つ。外出時にこのような動画系のコンテンツの視聴が多い人は、スマホのプランを無制限にすると容量を気にせずに安心して視聴できる。そのため、各社の無制限プランとともに楽天アンリミットの無制限も有力な選択肢のひとつになると思う。
自宅周辺で100Mbpsを超えることもある
自宅ではおおむね40Mbps以上と速度は上々
(fast.comで測定)
楽天回線エリアは全国に広がっているものの、お住いの地域によってはまだ未対応だったり、電波が入りにくい場所もある。楽天アンリミットには3カ月の無料期間があるので、行動エリア内の電波の入り方や、データ通信の速度、通話の音質などを、その間に確かめてみることをお勧めする。(パートナー回線に切り替わる場所も確かめておく)
体験をする場合には、スマホのSIMカード入れ替える必要がある。シングルシムのスマホは、現SIMカードを入れ替えなければいけないが、スマホがデュアルシム対応(eSIM対応型もある)の製品なら、現契約のSIMと楽天アンリミットのSIMを両方使うことができて便利なので、使用中のスマホを一度調べてみよう。
楽天アンリミットには、3大キャリアにはない優れた点が多くあることを今回書いてきた。屋内の電波や対応エリアの点で課題はあるが、実際に使ってみるとメリットが上回ると改めて思った。筆者は8カ月間の利用期間中に、対応エリアが拡大し、回線が高速化して、現在は安定して使える地域になっている。これから楽天アンリミットの利用を考えている方は、本格利用の前にお試し無料期間を使って、良さを体験して日常的に活用してほしいと思う。
楽天回線とパートナー回線であるau回線を使って通信が可能で、楽天回線が入らない場合にパートナー回線に切り替わるようになっている。パートナー回線エリアでは月5GB(超過後1Mbps)まで高速通信できる。パートナー回線エリアの対応終了の地域もあるが、楽天回線エリアは全国の広範囲をカバーしている。
プランは、楽天回線、パートナー回線にかかわらず、両回線の使用量の合計が月のデータ通信量となる。
通話について、楽天モバイルの専用アプリ「Rakuten Link」を使用すると、通話はかけ放題、通常の通話アプリを使用すると22円/30秒の料金がかかる。国内 SMSは無料で利用可能。
4G、5G通信対応
0~1GB | 1回線目:0円 2回線目~:1078円 |
~3GB | 1078円 |
~20GB | 2178円 |
20GB超は無制限 | 3278円 |
Rakuten Link利用 | 0円 |
通常のアプリ利用 | 22円/30秒 |
Rakuten Link利用 | 0円 |
通常のアプリ利用 | 3円/70文字 (全角) |
パートナー回線 | 5GB/月 超過後は最大1Mbpsで使い放題 |
楽天モバイルの通信エリアで確認。4Gと5Gの対応エリアは異なっている。
楽天アンリミットで使うスマホの入手方法
対応機種は対応製品一覧に有り。重要な項目は「接続回線の自動切替 (楽天回線⇔パートナー回線)」「データ通信」「通話」「SMS」。
紹介した製品はごく一部なので、販売中のは楽天モバイルで確認可能。
※特典は楽天モバイルのウェブでの購入で適用され、店舗での購入は対象外になるキャンペーンもあります。